スコティッシュ・フォールドの可愛さの代償
折れ耳で顔が丸く可愛いのが特徴のスコティッシュ・フォールドですが、それが劣性遺伝によるものだとは知っていたものの、こんな深刻な問題とは知りませんでした。
折れ耳は「骨軟骨異形成症」によるもの
親から遺伝する「骨軟骨異形成症」は、耳だけでなく全身の軟骨が変形していく進行性の病気。よくよく考えれば「耳だけ」都合よく劣性遺伝で折れるのも不自然というもの。
もちろん、骨軟骨異形成症はスコティッシュ・フォールドだけに限らないが、それを掛け合わせにより起こさせている。
幼少期から関節の変形で全身の痛み
スコティッシュ・フォールドは「穏やかな性格」と書かれる事も多いが、関節の痛みにより動いたりするのが辛いからかもしれない。また、触られるのも痛いだろう。知人が飼うスコティッシュ・フォールドも機嫌によってシャーシャー猫になるというのは、これのせいだと思うととても不憫だ。しかも、それが一生続き、酷くなっていくと考えれば「飼う」ことに違和感を覚えるのもおかしくない。でも、それは売り手側からすれば知られたくない一面だろう。
また、劣性遺伝なので折れ耳でないスコティッシュも存在し、その子達は売れにくい。売れないという事は、その子達の行く末はどうなっているかも心配だ。
海外では繁殖禁止の動きも
ベルギーでは2021年から繁殖、販売、譲渡が禁止されたという。
可愛さがどんなに魅力的であっても、その代償を猫自身に負わせるのは人間にとって都合が良すぎるのではないか。
血統書付きの猫達は、様々な掛け合わせから繁殖させられている。それが悪いとは思わないが、上記のような掛け合わせによる危険性も充分知っておかなければならないだろう。
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